第1回 ドクダミの生薬名は「十薬(じゅうやく)」
- TAMTAM
- 2021年6月15日
- 読了時間: 3分
更新日:2021年6月17日

私は天然物化学の専門家で植物愛好家でもあり、借りている畑で薬用植物や有用植物を作っています。
これから、“知っているとちょっと役立つ季節の有用植物”についてお話ししていこうかなと思っています。
まず最初、雨期の植物の1回目は、民間薬として皆さん良くご存じの雑草「ドクダミ」を選んでみました。
ドクダミの特徴
分布は日本全土、同じ仲間が東南アジアにも生息します。
ベトナム、ラオス、タイ等では、食用としてサラダ等に用いられています(美味しい!!)。ドクダミは、ドクダミ科の多年草。花は初夏の5月〜6月位に開花。繁殖力が強く、独特の臭さで嫌われがちですが、十字の白い花が美しいです。でも、花びらに見える白い部分は「総苞(そうほう)」で、とんがっている黄色い部分に花は密集しています。
ドクダミには様々な効果があり、生薬名は、十薬(じゅうやく)。
十の薬と言われているので、効能を10個あげると、便秘(緩下薬)、利尿、解毒(肝機能改善)、抗菌、腫れ物・蓄膿症(膿み出し、抗炎症)、腎炎・膀胱炎、夜尿症、冷え性、高血圧、風邪(これで10個くらいかな!?)等々。
ドクダミ茶を楽しんでみませんか。
これらの効能をお茶から摂ってはいかがでしょうか。
ドクダミ茶には解毒やむくみ解消、利尿や便秘改善などの効果があり、美容・美肌効果が期待できますよ。ドクダミは、野山や道ばた、住宅周辺など、いたる所に自生し、入手は簡単なので、自分で作ってみるのも楽しいもんです。
<ドクダミ茶の作り方>
①花が咲いている時期のドクダミの地上部を刈り取る
②天日干し(カビが生えないように注意)
③裁断 (2~3センチ位の長さに)
④焙煎(焙煎しないで飲んでも良い)
※独特の匂が気になる方は、焙煎してください。
フライパンを用い、弱火で焦がさないように炒る。
炒ると風味が良くなります。少しずつ加熱してください。
<ドクダミ茶の飲み方>
十薬10〜20g位を、0.5〜1ℓ 位の水で煮出し、茶剤として1日位で飲んでください。
煎じて濃くして飲まれても良いです。
ストレスが溜まると、肝臓が弱り、酒がまずくなり、モヤモヤ、イライラして怒りやすくなります。ドクダミ等の薬用植物の力で肝機能を正常に保ち、ストレスを解消しましょう。
余談ですが、「旬の野菜のスープ」を飲むことも、免疫力アップにはお勧めです。
植物の力を上手に利用して、罹らないように、うつさないように、コロナ禍を乗り切って下さい。
『植物君達に万歳!!』
左から
1.ドクダミ(白い部分は、総苞片(そうほうへん)です)
2.ドクダミの花(集合花、花びらは、無いのかな??)
3.八重ドクダミの花(園芸種、葉・香りは、普通のドクダミと同じです)
4.斑入ドクダミ(園芸種、花は普通の花と同じです)
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