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第20回  身近なタンポポは、ほぼ外来種 !!




桜も散り新緑の季節。ツツジ、サツキ、アメリカハナミズキ(dogwood) の花が鮮やかです。

足元に眼をやると、スミレ(菫)類、ヘビイチゴ(蛇苺)、タンポポ(蒲公英)等々の小さな花々も見られます。






この季節、道端に咲くタンポポには、いろいろな仲間がいて、食用で日本に入ってきた「西洋タンポポ」、熊本に多い「白花タンポポ」、関西・中国地方の「関西タンポポ」、関東の「関東タンポポ」等が観られます。なかでも全国で最も繁茂しているのは「西洋タンポポ」です。


左:シロバナタンポポ  右:カンサイタンポポ

セイヨウタンポポ


そこで、今月は「西洋タンポポ」、別名「食用タンポポ」を取り上げました。

 ★植物名は、普通はカタカナで記載しますが、

  今回は「西洋タンポポ」、「セイヨウタンポポ」の両方を用います。

セイヨウタンポポは、キク科タンポポ属の多年草で、西洋から入ってきた「外来種」です。

「在来種」を駆逐し、旺盛に繁殖し、現在、我々がよく目にするタンポポは、ほぼ西洋タンポポ、もしくは在来種との交雑種と言われています。熊本でも、観察できるタンポポはセイヨウタンポポです。「日本の侵略的外来種ワースト100」のひとつに数えられています。



■セイヨウタンポポと在来種のタンポポの違い


セイヨウタンポポは、在来種のタンポポよりも花が一回り大きく、総苞片★ が下向きに反り返っており、開花時期が長いです。

 ★総苞片(そうほうへん)とは、キク科やセリ科などの花序(かじょ=花の集まり)を

保護する苞葉(ほうよう)のことです。






■セイヨウタンポポの食用利用


「西洋タンポポ」は、日本に入って来た時は食用で、戦中・戦後には、コーヒーの代わりにタンポポを用い「タンポポコーヒー」が造られたりしました。色は似ていますが、味はいま一歩です。また、地上部を茹でて酢味噌和えなどで、緊急時の食用に。



■セイヨウタンポポの薬用利用


薬用としては、根、葉、花など全草を丸ごと利用します。

根や葉には、利尿作用があり、むくみ予防が期待できます。

西洋では寝る前に、タンポポ茶を子供に飲ませないようにとの言い伝えがあります。

その理由は、シーツに気持ちよく世界地図を描く、つまり寝小便をする可能性があるからです(笑)

花にはルテインが豊富に含まれ、目に良いとも言われていますが、効くのかな?



くまもと花とみどりの博覧会


ところで、熊本市では、3月下旬から「くまもと花とみどりの博覧会」が開催(3/19〜5/22)されており、3つのメイン会場(街なかエリア、水辺エリア、まち山(立田山)エリア)で、熊本の魅力を発信しています。連休前には花壇の花が入れ替わりますので、お近くの方は、何度か足を運んでいただければなと思います。



ただ、花壇の花はほとんど園芸種で綺麗ですが、私としてはあまり面白くありません。

野山や自然の花に興味があれば、近場を歩いたり、山野に出かけたりなどしてみてください。例えば、野焼き後の阿蘇の草原の散策などいかがでしょう。季節ごとに咲く花を観察し、花の名前を少しでも覚えると楽しみが増しますよ。

この時期の山歩きや散歩は、様々な草花や樹木の若葉の色と香りに癒され「ストレス解消」になるのではないかと思います。


 

■イヌノフグリ(犬の陰嚢)とオオイヌノフグリ(大犬の陰嚢)


私は、お借りしている畑で、ボチボチと元気に、農(脳)作業を続けています。 

今、畑で咲いている花は、アイリス、ツルニチニチソウ、エンドウ類、ジャーマンカモミール、シレネ、カノコソウ、カキノキ等々。ホップ、ヤマノイモの蔓も伸びて来ています。


先日、借りている畑の隅で希少植物の「イヌノフグリ」を見つけました。 

イヌノフグリは、環境省では絶滅危惧II類に指定されています。


左:イヌノフグリの花(4月5日撮影) 右:オオイヌノフグリ(3月29日撮影)


また、「オオイヌノフグリ」も畑でみられます。イヌフグリより大きい花なので、この名が付いたといわれています。

イヌノフグリは日本に昔からある在来種ですが、オオイヌノフグリは、繁殖力が強い帰化植物で、イヌノフグリが生育地を奪われ、滅多に見かけません。今日では、オオイヌノフグリの方が広く分布し、春の代表的な野草として認知されています。まるで西洋タンポポのようですね。



雨が降ると、雑草(不要の草)ですが、薬用植物のハマスゲ、チガヤ、スギナ、ヤブガラシが、元気にぐんぐん伸びてきます。雑草との戦い、共生です。土埃があまり立たない雨の後は、ワイヤーの草刈機(刈払機)で草を刈り、除草します。




新型コロナ(COVID-19)の感染者も一向に減りませんね。

新型コロナは、インフルエンザと同じような、ウイルス感染症です。

インフルエンザは、熱が下がり治ったと思っても 「2〜3日間は外出を控えること」 と言われています。その理由は、体内で増えたウイルスが排出され、他人に感染するリスクがあるからです。新型コロナも同様です。感染を広げないように、皆さん注意しましょう。

また、新型コロナの変異株は大変強い感染⼒を有しています。十分気をつけながら行動したいものです。

基本に戻り、マスク着用、手洗い、「密」の回避など、感染対策の徹底を!!

渋茶でうがい、いいですよ。今年の八十八夜は5月2日です。新茶の季節、茶でうがい。

茶のタンニン類で抗ウイルス、新型コロナを予防して下さい。おかしいなと感じたら早めの対策を。罹らない、うつさないで、少しでも楽しい連休、5月をお過ごしください!!









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