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第25回  天然の防腐剤 “ミソナオシ”

  • TAMTAM
  • 2022年9月27日
  • 読了時間: 5分

ミソナオシという植物をご存知ですか? 

ミソナオシは、関東以西の日当たりのよい場所に生育します。ただ、温暖化で生育地は北に上がっています。分布域は広いですが、レッドデータ種となっている府県もあります。


ミソナオシは、一見、草に見えますがマメ科の小低木です。1年目の樹高は30cm位。茎が緑色で草のように見えますが、2年目は、1m位の樹高で、2年目からの細い茎が茶色の樹皮に変わり、木になります。7月頃花が咲き始め、8〜9月には種子ができ、晩秋に種子が熟します。


左:ミソナオシの実生  右:ミソナオシの実


ミソナオシの新しい茎に咲いた花と葉

9月の終わり頃、ミソナオシの側を通ると、種子が衣服等にペッタリくっ付いて、種子を移動させます。ミソナオシの種子には、先が曲がった小さな毛があるので、服などにくっ付いて、大変離れにくいです。小さな毛、見えますか?


ズボンにくっ付いた、先が曲がった毛がいっぱいの「ミソナオシの果実」

(2022年9月24日撮影)

大風14号で倒れた植物を起こすため、横を通ったら、ミソナオシの種子がズボンにいっぱいくっ付いてきました。まだ種子が熟してないので発芽はしないかな?


ミソナオシの果実 ズボンにくっ付く




<ミソナオシの民間療法について>

中国では、全草を「青酒缸(セイシュコウ)」、根は「青酒缸根(セイシュコウコン)」といいます。

【主な用途・効能】

全草を、清熱、湿を利す、打撲傷を治す、外用で止血、瘀血を散らす等の効果が。根は、解毒、風を去り、湿を除く、血を活かす等の効果が記録されています。その他、殺虫に効果があるとされています。


<ミソナオシの防腐効果について>

ミソナオシは、「味噌直し」と書きます。

昔は、味噌を保存していると、カビが生え、腐ることが多かったので、味噌の腐敗を防ぐために、「笹の葉」や「味噌直し」を用いました。

ミソナオシという面白い名の謂われですが、防腐効果があるミソナオシの葉や茎を、味噌や醤油の中に入れておくと、味が良くなったり、腐った味噌の味が戻るということからついた名だそうです。本当かな?


【ミソナオシの効果証明】

2013年(平成25年)に、ミソナオシの茎、葉に含有されるフラボノイド類に、味噌に発生する白カビを抑制する効果があることが「徳島大学 薬学部」の研究で確認され、「ミソナオシの味噌の腐敗などを抑制する効果」が、科学的に明らかにされました。

熊本市内には「味噌天神(みそてんじん)」と呼ばれる神社があります。正式名称は、地名から付いた「本村神社(もとむらじんじゃ)」です。 この神社には、味噌の腐敗を抑える、味をよくするとして笹(竹)が植えられています。

JR「新水前寺駅」から歩いて5分(私は10分位)。 「味噌天神」のバス停も、市電の電停もあります。お近くにお越しの際は、ぜひ立ち寄ってみてください。

毎年10月25日には「味噌天神祭」が開催されます。


味噌天神の御由緒書



植物は、抗菌、静菌など、微生物の増殖を抑制する効果を持っています。その強さには、それぞれ強弱や特異性がありますが、植物自身を守る力です。

私たちも、昔々は、おにぎりには梅干しを入れ、タケノコの皮で包み、植物の力を借りて、食品の腐敗や食中毒を予防していましたが、今では、いろいろな物が、植物からプラスチック製に代わっています。

例えば、買った弁当の容器、その中の「緑色のギザギザ」何かご存じですか? 「プラスチック製のハラン(バラン)」です。 元は、抗菌性(静菌性)のある「植物のハラン(葉蘭)」の葉が使われていました。南天の葉、竹の葉なども使われていましたが、安価で衛生管理がし易いからか、今では、ほとんどがプラスチック製の「ハラン擬き」等に取って代わられています。

家庭から出るゴミもプラスチック製品が多く、プラスチック製品の利用増大と共に、世界中でポイ捨てが増え、自然界のマイクロプラスチック公害が問題になっています。


植物由来の製品は自然に戻りますが、石油由来のプラスチックは何百年も分解しません。

空気中を漂うマイクロプラスチックが呼吸で肺から体内に、また魚介類を通して、私たちの体内に蓄積し、ガンの発生や免疫力低下を引き起こす可能性があります。さらにプラスチックの「環境ホルモン作用物質」が、生殖能力に影響を及ぼす可能性も?


この様に、マイクロプラスチックは超微量で、空気や海洋を汚染し、生態系に深刻な影響を及ぼしながら地球を回り回って、動物の肺や血液中に、私たち人間の体内にいつの間にか侵入していると言われています。

ウイルスも怖いですが、マイクロプラスチック公害も本当に恐ろしいです。


コロナ禍、利用が増えている不織布マスクの原料はプラスチックです。紙でできているように見えますが、ペットボトルと同じプラスチックです。

マスクはポイ捨てせず可燃物ゴミに。タバコのフィルターもプラスチック、灰皿に。

ゴミは必ず分別しましょう。


マイクロプラスチックの被害が、近い将来出てくるのでしょうか? 

環境ホルモンの研究報告を余り見なくなりましたが、マイクロプラスチックの調査研究は、まだまだこれからです。

私は長く生きてもあと30年ぐらい。若い人たちは大変だぁ!! 年寄りの独り言・・・。

余りストレスを溜めないように。余り他人に迷惑をかけないような、楽しい生活をお送りください。

皆様のご健康をお祈りいたします。




<ご参考>


SDGsの目標のひとつに 「14 海の豊かさを守ろう」 があります。




目標14では、

漁業従事者の雇用を守る

サンゴ礁壊滅の危機を食い止める

海洋資源の持続可能な利用でいまだ貧しい島国の経済的利益を増大させる

プラスチックごみの廃棄や漁業の乱獲による海洋資源や生物の減少を食い止める

等の実現と促進を目指しています。


そのために、個人でできる事としては、

プラスチックのスプーンやフォークを使わずマイ箸を使用する

マイバッグやマイボトルを積極的に利用する

海の生物に興味関心をもつ

ペットボトルをリサイクルに出す

等があります。

身近な事から、日々意識し、継続して取り組みたいと思います。


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