第3回 水戸黄門も愛用の梅肉エキス
- TAMTAM
- 2021年6月29日
- 読了時間: 3分
更新日:2021年7月5日

雨期の3回目に取り上げる植物は「ウメ」。ウメはバラ科の落葉高木で、果実のことも指します。今回は、ウメの果実についてお話ししたいと思います。
さて、毎年梅雨の季節になると、梅雨入り・梅雨明けともに「平年より早い・遅い」と話題になりますが、どうして梅雨というかご存知ですか。梅雨とは「梅の実が熟す頃に降る雨」という意味で、梅雨の晴れ間、熟れたウメを収穫、梅雨開けに、塩梅を天日干し、紫蘇が大きくなる頃、梅干しを仕込みます。
順に、2月のウメの花
梅雨時のウメの実
梅干しの効果
梅干しは古くから、食中毒の予防、食欲増進、抗菌、糖尿病予防、血圧上昇抑制などの効果
があると言われております。
そういえば、あの水戸黄門の「葵の御紋の印籠」には、梅肉エキスの丸剤や漢方薬が入っていたと言われています。印籠は、いまで言えばピルケースのような物。旅のヘルスケアのための必需品でした。ただ、黄門様はドラマのように全国行脚をしたのではなく、鎌倉を巡ったり、水戸藩主として水戸と江戸を往復したりするくらいだったそうです。

また、梅肉エキスには、O-157に対する抗菌性があるとも言われています。
食中毒等の予防にウメのパワーをお役立てください。
ただ、青梅(熟れていない生のウメ)には、バラ科植物特有の有毒成分、「青酸配糖体のアミグダリン(糖と青酸が結合した物質)」が含まれています。
体内に入ると、呼吸困難やめまい等の中毒を引き起こすことがありますので、梅酒等は、漬けてから1ヶ月位は飲まないことです。

「ウナギと梅干し」にまつわる思い出
昔、実家の台所に「ウナギと梅干しの食べ合わせは良くない」と、貼紙がありました。これは医学的には根拠の無いことです。ただ、胃腸が弱った人が、この食べ合わせをすると、確かに下痢をすることもあるようですが、サッパリした梅干しが食欲を増進させて、高価なウナギを食べ過ぎないよう、“過食防止と贅沢への戒め”という意味もあったようです。
ところで、こんな経験はありませんか?
「三途の川まで行ったかな?と思った入院中に、私はうな重を食べ、夜中に体温が39.5℃まで上がったことがあります。その時は、額をさわっても熱感を感じませんでした。そこで裸になり濡れタオルで身体を冷やしたところ、朝の看護師さんの検診時には、正常体温に戻っていました」なんでだろう? そこで、私なりの考えをお医者さんに話してみましたが信じてくれませんでした。それは以下のようです。
「体力が、例えば、1万分の1に低下している時、ウナギを食べると消化の際に出るエネルギー(熱)が、身体内でカバーしきれずに外に出て、熱として体温計が感知する。さらに、暖炉のレンガを鉄板に変えた絵を書いて、熱くてさわれないと説明しました」が、よけい理解されませんでした。(笑)でも、しばらくして、少し理解してくれたように思います。つまり、「普通の体力の人は、食べた物を消化して発生するエネルギー(熱)を体内で保持できるので、体温はあまり上がりません(少し暖かく感じる程度)。だから、発熱を促してくれるウナギは、少しでも体温を上げるために、体力が弱った人が食べるもの。元気な人が食べるのは無駄遣い〜〜!! 」と、考えられませんか?
私はウナギを食べると今でも1時間位は身体が火照ります。まだ普通の体力ではないのかなぁ? みなさんはどう思われますか?
<追伸>
1ヶ月ほど前、梅を収穫ました。そのほとんどが、さ(砂糖)+し(塩)+す(酢) に、漬かっています。この梅を「さしす梅」といいます。「さしす梅」は、塩が少ないのと、簡単なので作りますが、「梅干し」は作っていません。普通の「梅干し」が苦手な人でも「さしす梅」の梅の実は食べやすく、漬け汁も “酢+クエン酸で機能性があり” 美味しく飲めます。「さしす」の割合は、塩1:砂糖3:酢8 くらいかなぁ。
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