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第7回 ストレスを感じたらミシマサイコ!

  • TAMTAM
  • 2021年7月27日
  • 読了時間: 4分


6月中旬にスタートした「ドクトルしょうちゃんのブログ」 も、はや7回目。コロナ禍、相次ぐトラブルに不安な気持ちで始まったオリンピックもたけなわですね。閉会の8月8日まで、何事もなきよう。また、8月24日~9月5日のパラリンピックも、無事終えられることを願っています。

さて、今回は、漢方薬に用いる薬用植物「ミシマサイコ」のお話しです。                                  



ミシマサイコはこんな植物

ミシマサイコはこんな植物

ミシマサイコはセリ科の多年草。静岡の三島地域に生えているので、ミシマサイコ(三島柴胡)と名がつきました。

ミシマサイコの花期は、一般的には9月~10月です。今年は気候の動きが速く、花も開花が早いです。植物君達もかなり慌てているでしょうか?

そのせいか、私の畑のミシマサイコも6月中旬に花をつけ始めました。おそらく9月までは楽しむことができるでしょう。そんな訳で、いま咲いているミシマサイコを、秋に先駆け紹介することにします。


ミシマサイコは黄色い小さな花をたくさん咲かせます。全国に分布し、山地の丘陵地の草原に生えます。秋に根を収穫し漢方薬の柴胡(サイコ)として用います。以前、日本では栽培が盛んで、20年間くらい、種子を中国に持ち出して、中国で栽培、逆輸入していました。しかし、10年ほど前、日本でまた栽培が行われるようになりました。昔は3年物の根が用いられていましたが、長年かけて作られると線虫障害(土の中の小さな害虫で農作物に被害をもたらす)等が多くなり、現在は1年物が主流で、根が未熟で薬効が弱いとも言われています。(植物もある程度、歳を重ねないとダメなのかな?)


ミシマサイコの効用


ところで、皆さんはストレスがありますか?

コロナ禍、この暑さ、仕事や人間関係、パソコンやスマホが原因のテクノストレス、睡眠不足、性格的にストレスを感じやすい等、ストレスを受けやすい環境の中で我々は生活しています。人は長くストレスに晒されると、徐々に自律神経(交感神経・副交感神経)のバランスなどに不調を感じ始め、ストレスが溜まると、漢方の考えでは、肝機能が弱ると言われています。そんな肝機能改善に有効な漢方薬が「柴胡剤」です。ミシマサイコの根を柴胡(サイコ)といい、漢方薬の小柴胡湯、加味逍遙散、抑肝散、柴朴湯、柴苓湯等々に用いる重要な薬用植物です。


イライラ、焦燥感の症状にも2種あって、自分を罰するような症状の方には「抑肝散加陳皮半夏」を、他人のせいにする方には「加味逍遥散」が効果を示します。お試し下さい。でも、絶対はないですよ(笑)


柴胡剤は、「肋骨の下から脇腹が膨満して圧迫感があり苦しい状態(胸脇苦満)」や「肝の虚熱」を除きます。また「モヤモヤ、イライラ、怒りやすい等の改善」にも用いられます。


昨年2月、ネパールで、疲れから咽がイガイガ、つかえ感、咳が止まらないとき、半夏厚朴湯を飲み、咳を止めました。帰国後、漢方の勉強会で、日赤の漢方馬鹿の凄い先生が「半夏厚朴湯+小柴胡湯」が良く効くとお話しされていました。

私は、柴苓湯(小柴胡湯+五苓散)を毎日飲んでおり、「半夏厚朴湯+小柴胡湯」と同じ処方なので効果があり、ラッキーでした!!

ただ、帰国後すぐの、お袋の3周忌の法事には間に合わず、咳が完全に治っておらず、お年寄りたちを前に咳込み、敬遠されました。でも、その後も皆さん、お元気です。


漢方薬を巧く使うと頓服で効果が出ます。でも間違うと酷いことに!!

皆さんが漢方薬を服用する時は、必ず、漢方馬鹿の先生のような医者や薬剤師に、お尋ね下さい。 漢方薬は効かない、トラブルが起きたなど、患者さんが酷いことにならず、きちんと効果が出て、治るように「薬剤師はもっと漢方薬を勉強して欲しいなぁ」と、しょうちゃんはいつも思っています。 


さて、来月からこのブログは、月に2回のアップとなりますが、引き続きよろしくお願いいたします。 なお、インスタグラムで「ドクトルしょうちゃんのきまぐれ植物だより」を、ちょこちょこと、きまぐれに、アップしていきますので、そちらもお読みいただけるとハッピーです。

インスタグラムのアカウント名は tamtam_room です。

どうぞよろしくお願いいたします。











 
 
 

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